近視・遠視・乱視・老眼|名古屋駅の眼科 - ゲートタワー眼科

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近視・遠視・老眼・乱視

近視・遠視・乱視・老眼

近視・遠視・乱視

近視・遠視・乱視・老眼

あるものを見つめるとき、眼はピントを合わせようとして、毛様筋(毛様体筋)と呼ばれる筋肉を働かせます。毛様筋が収縮すると、水晶体と呼ばれる眼の中にあるレンズの厚みが増して、より近くのものにピントが合うようになります。私たちは、毛様筋を介して水晶体の厚さを変化させることによって、見たい物が網膜上に鮮明な像を結ぶように調節しているのです。

毛様筋の緊張が強くなるほど、手前のものにピントが合います。逆に、毛様筋の緊張が緩めば遠くのものにピントが合います。毛様筋の緊張が完全に緩んだときにピントが合う距離が、その眼にとってはっきり見える最も遠い距離です。その距離より遠くにある物に対して、その眼はピントを合わせることができません。

近視

毛様筋の緊張を完全に緩めたとき、無限遠方より手前の、ある有限距離にピントが合うのが「近視」です。
その距離より遠い物は、網膜上にはピントの合わない不鮮明な像として映ります。それで、近視の眼は遠くが見づらいのです。
近視の眼の前に適切な凹レンズを置くと無限遠方にピントを合わせることができます。これが近視の矯正です(実際に視力検査を行うときには、便宜上5メートルの距離で行います。無限遠方と5メートル先を見る際の水晶体の変化はごくわずかですので、ほぼ同じと考えてさしつかえありません)。

遠視

毛様筋の緊張を緩めた状態ではどの距離にもピントが合わないのが遠視です。
遠視の眼は、毛様筋を働かせることによって無限遠方にピントを合わせています。近くを見るときには、さらに毛様筋を緊張させる必要があります。
つまり、遠視の眼は、常に毛様筋を働かせて調節して見ているのです。けれども、この調節の動作は無意識になされているため、遠視であることに気づいていない方も多くいらっしゃいます。遠視の矯正は凸レンズを用いて行います。

乱視

近視や遠視の程度が不均一であるものを乱視といいます。
レンズの曲面や材質が一様でなく部分によって異なっていたら(たとえば、横から力を加えられて変形したレンズ、傷がついたレンズ、あるいは、中に気泡が入っているようなレンズを考えてみてください)、そのレンズは光を1点に集めることができません。これが乱視の状態です。
眼においては、水晶体と角膜がレンズの役割を担っています。水晶体、角膜、どちらにひずみがあっても、乱視が起こりえます。乱視の眼は、ひずみの分を矯正せずには、どの距離にもピントが合いません。

近視、遠視、乱視をまとめて、「屈折異常」と呼びます。屈折異常は、毛様筋の緊張を緩めた状態で評価します。なお、近視、遠視、乱視いずれでもない状態を「正視」といいます。

老視

老眼

毛様筋を収縮させると、水晶体の厚みが増し、手前のものにピントが合うようになります。眼は毛様筋の収縮程度を調節して、見たいものにピントを合わせています。
調節の能力が低下すると、目的の距離に応じて水晶体の厚みを速やかに変化させきっちりとピントを合わせることが困難になります。

水晶体は加齢により、弾力を失い硬くなります。それに伴って、水晶体の厚みを変化させるのに以前より強い力が必要になりますし、厚みの変化量も少なくなります。すると、毛様筋をより強く働かせる必要がある手前側からピントが合わなくなります。これが老視(老眼)です。水晶体は年齢とともに次第に硬くなりますので、老視も進行し、いつしかご本人が気づくところとなります。
「手元のことをすると疲れる」、「手元の細かい文字が読みづらい」、あるいは、「近くを見ていてふと遠くに視線を転じたときぼやけるが、やがて見えてくる(水晶体の厚さが変化するのに時間がかかるため)」などの症状が現れます。

近視の眼についても老視は起こります。近視を矯正する眼鏡ないしコンタクトレンズを使った状態で遠くも近くも見えていた方が、「眼鏡をかけたままだと手元が見づらい」、「新聞を読むときは眼鏡をはずす」などとおっしゃるようになります。

遠視の眼において遠視を矯正していない場合、毛様筋は遠視を補正するためにすでに働かされていますので余力が少なくなっています。そのため遠視の方は、同年代の方に比べて若いうちから老視の症状を自覚します。 残念ながら、眼や体の訓練で老視に対抗することはできないと考えられています。調節力の不足を補うために、近業用に眼鏡などを補助具として使用することが必要になります。

補助具を求める際には、何を見たいのか、何をするとき不便を感じているのかを考え、適切な道具を選ぶ必要があります。スマートフォンや本が見づらいのかそれともデスクトップパソコンで作業をするとき使いたいのか、温度変化の激しい場所、あるいは、ほこりや風にさらされる環境で使う機会が多いか、など、見たい距離、作業内容、老視の程度によって、何を選ぶべきかは異なります。遠くから近くまで見たい、という要望に応えるために、眼鏡やコンタクトレンズの一部に近業用の部分を組み込んで設計されたレンズもあります。

快適に見るために、目的に応じて適切な道具を選び、使いこなしていきましょう。